あの時のアレを誰かが食べたとしたら、

あの日の絶望感を思い出し、

それはなんだか報われる気がする。


「ゴロちゃん。その人って……」


「ン?」


「ううんなんでもない。

 これ、ありがと。


 正直金欠だから助かる」


「こちらこそだ。この次も頼みたいくらいだ」





まさか私のって証拠はないし、

そんな偶然があるわけないから。