「あの、聞いていいですか?」

「はい?なんでしょう。」

 
「過呼吸の発作があると聞きましたが、

 今も?」


「最近はずっとないです。

 でも、それは主人が気を使ってくれているからかもしれません。

 私は、やさしくされすぎると不安になるみたいで、

 迷惑かけちゃったんです。


 でもね、もうないと思うんです」


「治ったんですか?」

「さあ、だけどね。

 優しくされても、決して変わらないって思える人が傍にいるから。

 不安になんてきっとならないから

 あの人、八起さんが一緒にいてくれるって言うだけで、

 安心をくれるから」


「幸せなんですね」


「はい。

 私、宇宙一幸せ者なんです」


曇りのない笑顔に、

胸がキュッと締め付けられた。







俺も、彼女をこんな笑顔にしてあげたい。