「なんか、冴えない顔してたから、拾っちまったけど、どうした?」


「最近、俺彼女ができたんですけど、

彼女、色々あるらしくて、

まあ、今日一気に知ってパニクって逃げちゃったんですけど、

後悔してるっていうか、次にどういう顔して会ったらいいのか、……悩んでるんです。」



「ほー、彼女がてきたんだ。

 けど、どうした?いつも言ってたチョコレートの彼女は?」


「へ?なんでっ……」


「酔うと必ずその話だろ、宮くんは」


「えーっ、ほんとですか。

あははは……参ったなあ。

ええと、その人が彼女になってくれました」


「へぇ、初恋が実ったのか、良かったなあ。

で、その彼女から逃げたと?」


「逃げた訳じゃないけど、

かける言葉が見つからなくて……」


「トドのつまり、逃げたんだろう?」

「は、い」

そう、どう取り繕っても、

逃げた事実は変わらない。

彼女のすべてを知って、それを一緒に背負っていく事が出来るかと聞かれたら、

すぐにYESと答えられるほどの覚悟も経験も、自身も今の俺にはないから……