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『おはようなお君!待ってるね♡

 今日はがんばって今度こそなお君に食べてもらうからね』


「うぉっ」

『食べてもらうからね』

ってケーキだよな?

やべ、イケナイことを想像してしまった。

俺は鼻を押さえって、真っ赤になった。


昨日メールをすべきか一晩悩んで、

朝メールをすることにした。

さし障りのない内容にして正解だよな。

あんまり馴れ馴れしかったりがっつき過ぎだったりしたら、

引かれるかもだし。


「あ、バイトに遅刻する。」

「おおい、郁、俺バイトあるから。

 鍵ポスト入れといて」


「んん」


ベットから手を振る郁を確認して玄関を出る。

「ったく、身体ばっかり大きくなりやがって、

 シングルで二人はきついぜ」

言葉にしながら首をひねる。


「あいつ何しに来たんだ?」

ピコン!


携帯の予定を知らせるアラーム音。


「やっべ、またさっちゃんさんに怒られる!」