愛莉side(過去)

紗雪「一番怖いのは人間かもね。」

笑いながら言うように
私に言う紗雪。

愛莉「人間は裏切って当然でしょ。」

紗雪「でも、誰かを信じるって
いいことだと私は思うけど。」

愛莉「信じて裏切られたら
馬鹿みたいじゃん。」

紗雪「だからって、人をいじめるの?」

笑顔が一瞬にして
真剣な顔になった。

愛莉「関係ないでしょ。」

紗雪「とことんやれば?
友達消えてくだけだけど。」

喧嘩を売られてる気がした。

でも、それは、図星。

私についていた取り巻きは
呆気なく私から逃げて行った。

一人じゃ何も出来ないくせに……

ボソッと今日も聞こえる。

紗雪はずっと笑っていた。

気づけば、私は紗雪の言葉に

上手く指示されてるような気もした。