こんなありえない日常が始まったのはいつからだっただろう。



思い出そうとしたってもう何回も繰り返している今日。わかるわけがない。



だけど、何か大切なことを忘れている気がする。


一体なんだろう。




それにいつになったら『明日』は来るのか。




………考えたって途方もないことだ。




「行ってきます」




答えの出ない問いをかき消して、私はまた足早に同じ日常へと向かった。