「佐野くん、振り回されたのは私のほう。ウザいとか言うくせに優しくて。佐野くんがわかんなかった。でも、伝え続ければ想いは届くかなって。」






ずっと信じてた。




なのに…。




「佐野くんがキスしてるの見て、あ、終わったって思った。もう話さないって。そしたら諦められるってそう思ったの。」









でも、君は心から離れるんじゃなくて、大きくなるばかり。






涙で視界が歪む。





「好きだからっ!諦めてっ、邪魔しないようにって!」






「これも夢なのかなって。なんかの罰ゲームなのか…」








ギュッ








私は佐野くんに包まれた。