「やった!行っていいのね!」

「1ヶ月。だ。」

ローエンが言った。

「1ヶ月、旅してみて少しでも無理だと感じ たら、帰って来なさい。」

「うん!」

これ以上無い、という位の笑顔だ。


ローエンはセレの手を握った。

「よろしく頼む。君が見て無理そうだと  思ったら、ピアリを戻してくれ。」

「わかった。」

セレは頷いた。

「では、支度をしなくてはね。」

シエナが立ち上がった。

「セレ様がお使いになっていた物は、昔のま まになっています。その中から入り用の 物をお選び下さい。」