「あら、そんな事を言っていたら何もできないわ!

あの小屋に住んでいれば安全とは限らないでしょ?

隕石が落ちて来るかもしれないし、嵐で飛ばされてしまうかもしれない。

強盗にやられるかもしれないわ。」


ピアリは何としても行くつもりだ。


「…しばらく旅をしてみて決めるのは?」

セレが言った。

「そうだね…」

ローエンも、仕方ない、という表情になった。

「やった!行っていいのね!」

「1ヶ月、だ。」

ローエンが言った。

「1ヶ月の間旅をしてみて、少しでも無理だと感じたら帰って来なさい。」

「うん!」

ピアリはこれ以上無い位の笑顔で返事をした。

ローエンはセレの手を握った。

「よろしくお願いします。セレ様から見て無理そうだと思ったら、すぐピアリを戻して下さい。」

「わかった。」

セレは頷いた。