ーーーーーーー
「ねぇ、そら。」
「なに。」
「キスしよ。」
「無理。」
いつまでわたしの
手を握ってんだろ、こいつ。
「はなして。」
腕を振りほどく。
キッと睨みつけると、
ニヤリと笑う、この男。
「俺の彼女だろ?空。」
「別れよう。」
は?
男は間抜けな表情をみせる。
付き合ってまだ1日。
経ったか経ってないか。
「じゃ、さよなら。」
彼の目の前にさっき、
彼に握らされた1万円札を
ドン、と置いて立ち去る。
男の声には、振り向かなかった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…