家に帰ったら、
お誕生日会をやるって、
はしゃいでた。




「ママ、そらのケーキ、
何味かなぁ?」




「ないしょ」




「…パパ、おそいね。」






小さいながらも、嫌な予感がした。



なんとなくだけど。




プルルルルルルル



乾いた電話の音が、リビングに響く。



電話に出たママが、
受話器を落とした音は、
もっとリビングに
響いたのを覚えている。