類「…………少し」



俯きながら小さく答える湊川


相変わらず顔が見えねぇ…




こいつを家に送ったあの日から妙に気になっていた



この抑揚のない声に俯く頭

あの日だって湊川が家に入ってからも電気は点かなかった



授業中も休み時間でもこいつが何をしてるのか何を考えてるのか気になって仕方ない



昨日、偶然昼に湊川が屋上に向かっているのを見て

俺はここにやって来た




慎「……そういえばお前、飯は?」


類「…………」




また、黙りか…

本当にこいつは何考えてんだ?


慎「……無いのか?」



思わず溜め息を吐いた時



類「…今、ちょっと食欲なくて」



湊川が喋りだした