類「…………」



私は特に気にせず席につく


その間も口論は続いていた



母「ほら、ご飯できるから席について」



お母さんがそう言ってやっと席につく二人


表情は険しいまま



母「ちょっと待っててね」



相変わらず微笑んでキッチンに入っていったお母さん



二人はそっぽを向き合い
再び喧嘩を始める



父「その髪どうかしたらどうだ」


華「そんなの私の自由だろうが!」



バンッ!と机を叩くお姉ちゃん

お父さんはそれを一瞥すると
溜め息を一つ吐いた



父「何でお前はそうなんだ。類はしっかり出来てるじゃないか」


華「あ゙ぁ!?こいつと比べんなよ!こんな良い子ぶりっ子見ててムカつくし」



お姉ちゃんは私を見ると鼻で笑うように言い放った




父「…前まではしっかりしてたじゃないか」



お父さんの二つ目の溜め息と同時に私への視線が刺さる


俯いていた顔を上げきれず
沈黙が空間を包んだ





類「…お母さん、手伝う」



なかなか来ないお母さんを手伝いにキッチンへと向かう





二人が私を良く思っていないことは分かっていた


今はただお母さんの笑顔を見たかった






…だけなのに