こういう時に向かうのは


類「やっぱり開いてた…」



吹き抜ける風の先には人一人といない屋上


ここには滅多に来ないが考え事をしたい時に訪れる


屋上は開けっ放しにされているのでいつでも入ってこれるから


転落防止のフェンスを乗り越え向かうのは校舎のへり


そこへ座り込み地上を見下ろす



類「…………」



ここに来て考えるのはいつも同じこと


…何で私は生きているのだろう

ここから一つ重心を動かせば死ねるのに



死のうとしないのはまだどこかに生きたい気持ちがあるからなのかな



私はこんな世界嫌いだ


仲間、友達だとか言い繕って嘘つきあいながら群れ合って


嫌いになれば切り捨てるような薄情な人達が溢れているこの世界を

どう見たら好きだなんて言えるのか