猪の如く直進で向かってくる闇風



闇下「くっ……」



それを次々と倒していく彩蝶


彩蝶は闘いの時、なるべく叫ばないように訓練している


それは相手の動きを冷静に分析するためであって

決して格好つけではない



喧嘩に対して気合いが入っている者も

喧嘩を楽しむのは心の中でにしろと教えている



哲「後はお前だけだな」



決着がつくのは早かった

彩蝶は皆、かすり傷一つ付けずに立っている


そんな中、徳永は尋常じゃないくらいの冷や汗をかいている



徳「ま、待てよ!俺は一般人なんか手を出してねぇ!」



華「は…?」



徳「下っぱが勝手にやったんだ!俺には関係ない!」



舞「ふざけんな!!!」



徳永の言葉にあたしはついに切れた

ふざけるな…!

仲間をなんだと思ってやがる



舞「お前はこいつらの総長だろうが!甘ったれたこと言ってんじゃねー!」



凄い殺気を出したせいか徳永は震えている様子




舞「仲間の責任を持つのが総長だろうが!」



倉庫内に響くあたしの声



舞「今すぐ…解散しろ」



徳「や…闇風は…解散する」



思い切り凄むと徳永は震えた声でそう告げた


あたしは踵を返し倉庫を出て


彩蝶の倉庫へと戻る