視聴覚室の扉を2回叩き、開けた


中には机に座り、紙をしげしげと見つめる沖田先生の姿があった




類「…失礼します」


恭「おー来たか」



先生は笑顔で私を迎え入れる




恭「ちゃんと来たんだな」


類「…何か用ですか?」



恭「お前のことだ、何で呼ばれたかは分かってるんだろ?」



類「……まぁ、はい」



さて…どう切り抜けようか



恭「このテストはどういうことなんだ?
最終日の3教科とも白紙じゃないか。お前がこんなこと初めてだな」


やっぱり…そのことか



恭「……まさか、お前また…」

類「違います」



沖田先生は勘が良いから気づいていると思う

敢えて私は否定した



恭「他に理由がないだろう」


類「違います。ただ…勉強していなかっただけです」



とりあえず用意して置いた答えを述べる



恭「それで白紙か?一問も分からないのか」


類「私は神奈川くんたちのような頭ではありません。勉強しなければこんなものです」



本当にその通りだ

あの人たちは頭が違う



一緒に過ごすようになって驚いた

授業にはほとんど出ていなくて
出たとしてもずっと寝ていて


今回、自分以外の結果を初めて見たが

天才ってこういう人に使われるものだと思った