慎「…………」


周りが騒がしくて

私の声を聞き取ったのは神奈川くんだけだったみたいだ


神奈川くんは真剣な表情でこちらを見ている




…入れるわけがない


仲間っていうのは信頼があって初めて出来るもの


信頼は…自分の素を見せない限り作れない



私の素なんて、誰も気に入ることはないのに

きっと…嫌われる





それでもここにいれば、独りではなくなる




これまでにも私に声をかけてくれるような人もいた


陰で嫌がらせをされている私でも声をかけてくれる人は確かにいたんだ





それでも、

現実は厳しかった




声をかけてくれた人には当たり前だけど他にも友達はいた



友達はその子が私に声をかける姿を見て不審がっていたけど


その子は笑顔で「友達になったんだ」と言いふらす




何回目かで悟ってしまった


被害妄想かもしれない



これは、孤立してる私に接して優しさをアピールする為なんだと