とりあえず恭先の言葉は頭に入れとくとして


やって来た湊川の家



相変わらず電気が点いていない



麗「本当にいるの?」


舞「まぁ今は昼だし…」



とりあえずインターホンを鳴らしてみる



…が出てくる気配がない



虎「いないんじゃないの?」



慎「鍵は…」



ドアに手をかけると扉が開く…





…ということもなく



慎「掛かってるか」



ガチャンッと音が虚しく響くだけ



彼「いないんじゃない?」


虎「明日また来ようよー」




お腹空いた~と訴える虎春


もうお昼時は過ぎているがここに向かうのもあって

何も食べていない



慎「………そうだな」



開かない扉の前にずっと居ても仕方ないな


踵を返してファミレスにでも行こうとした時



?「ごほっ…」



微かに聞こえた咳き込む音


…今のは空耳か?



いや、やっぱり湊川は家にいるんだな




彼「慎二?どうした?」



彼方が家を見つめる俺に声をかける

俺は何も答えず家の周辺を見つめる



ポスト、植木鉢、じょうろ、自転車…



鍵が入ってそうなのは…