そんな時に出逢ったのが真駆だった



慎「お前、男なのか?」



夜道を歩いていると不良らしきものに絡まれて

暗いところに連れ込まれそうになったのを


助けてくれたのが慎ちゃんだった


虎「女じゃなくて悪かったな!」


あぁ、こいつも皆と同じだ

外見で人を貶すんだと思っていた



慎「……強くなりてぇか」



虎「…は?」



慎「自分を突き通せるくらい強くなりてぇか?」



虎「な…何なんだよ?お前…」


慎「強くなりたいなら俺に付いてこい」



そう言って背を向けて歩き出す


強くなりたい…?

自分を突き通せるくらい…



自問自答を繰り返した



この世には僕を理解する人はいないんだと決めつけていた


けど…こいつに付いていけば…自分を変えられる…?



僕の前を歩く広い背中に感じたのは純粋な敬意


こいつみたいになりたいと思った