陽射しが真上を通りすぎた頃…


哲「あ。」



遊び疲れた者から順に日陰に入ってくる中


たまたま涼みに来ていた哲が突然声を上げた



愁「どうしました？」



愁が日照りの暑さでかいた汗を拭いながら聞く



哲「あそこにいるの真駆じゃねぇ？」



遠くを指差しながら目を凝らしている



あたしも同じように見てみると


確かにぼんやりだが男女６人組がこちらへ歩いてきているように感じる



哲は視力が２、０

あれは真駆で間違いないと思う



舞「…どうしよう」




あたしがここにいれば話しかけられるのは必須



だけどここには彩蝶がいる


彼らのことを聞かれた時の良い返しが思いつかない



今から撤収したとしても彼らがここへたどり着く方が早いかもしれない




愁「こちらへ」



愁が突然あたしを引っ張ると物陰に隠れた



舞「どうするの？」



愁「とりあえず舞さんはここでじっとしていて下さい」



そう言うとまたさっきの場所へ戻っていく






…大人しくしてよう