「木下くんってもっと、近寄りにくい感じの人かと思ってた!」

あたしは怒るのをやめて、話す。

木下くんも笑うのをやめた。

「う~ん、それよく言われる。俺けっこー明るい性格なんだけどな~」

木下くんは口を尖がらせて言う。

「俺だって、雪川はもっとおしとやかでしっかり系の子かと思ってたけど!」

「何言ってんの~今だって、おしとやかでしっかり系じゃん~!」

あたしは怒りながら木下くんに近づく。

「どこが!だってお前、廊下で転んだって・・・・ぷっ」

そう言いながらまた、お腹を抱えながら笑い出した。

「ちょっと~!笑いすぎ!!」

そう言いながらも、あたしも笑い出した。


そのあとは、2人でいろんな話をした。

家族のこととか、中学校の時のこととか。

あたしは、木下くんは家族思いで、

面白くて、優しい人なんだって初めて知った。