「あの人、俺の前の彼女だったんだ・・・あのあと、あいつに『より戻してくれなきゃ彼女のこと危険な目にあわせる』って言われて・・・ごめんな・・・俺、男なのに体張って守れなくて・・・」

あたしは首を横に振った。

「ううん。木下くんはあたしのこと守るためにしてくれたんだよね・・・?あたし、それだけで嬉しいんだよ?充分、あたしのこと守ってくれた」

そう言うと、木下くんはさらにギュッとしてくれた。

「好きなんだ・・・雪川・・・本当に好きなんだ・・・亜香莉・・・」

「初めて名前で呼んでくれたね!」

そう言うと、木下くんは顔が赤くなった。

「あたしも好き・・・大好きだよ・・・光哉・・・」

あたしも名前で言う。

お互い、赤くなる。

「俺でいいの・・・?」

その答えは1つ。


「君じゃなきゃだめなんだ」


-赤*END*-