「別れよう」

違った。

え・・・?

理解できなかった。

・・・違う。

理解したくなかった。

「な・・・んで・・・?」

涙が出そうだ。堪えなきゃ・・・。

木下くんの方を見る。けど、

木下くんは下を向いたまま。

「あたしのこと・・・嫌い・・・になった・・・?」

違うって言って。

いつもみたいに笑顔であたしを幸せにして・・・!

「・・・うん・・・っていうか、最初から本気じゃなかったんだ」

そう言うと木下くんは立ち上がった。

「そういうことだから」

屋上を出て行く。