-数日後-

あたしと木下くんは、いつも通りに下校していた。

お互い、その日あったことなどを話しながら。

すると、いきなり知らない女の人が、あたしと木下くんの前に立った。

見た目はあたし達と同い年くらい。

帽子を被っていてよく、顔が見えない。

そして黒いコートを着ている。ちょっと季節はずれ・・・。

よく見ると、制服を着ている。

しかも、あたし達の学校の制服だ。

「あの・・・誰ですか??」

あたしはおそるおそる聞く。

女の人は黙ったままだ。

「返して。」

女の人がいきなり言った。

「へ!?」

あたしが間抜けな声を出した途端、

「行こう。」

そう言って木下くんがあたしの手を引っ張りながら歩き出した。

「え!?ちょっと・・・」

わけが分からなかった。それと、少し木下くんの顔が恐かった。

あたしは女の人の横を通り過ぎる時、女の人と目が合った。

女の人は、凄い恐い顔であたしを睨んでいた。