「お前なにやってんだよ…」


「だからお前じゃないって…ッ!?」




 七瀬君、キミは何をしていらっしゃるのでしょうか…?


 奴は私の指を自分の口に入れた。




「ッ!だ、大丈夫だって!」




 慌てて自分の腕を引き寄せた。


 びっくりした…。




「大丈夫か?後は俺がやっておくから、お前は先に保健室に行ってこい」


「い、言われなくても行くわよ!」








 あぁ、なんてベタな出来事…。


 人の指をくわえるなんて、漫画の世界かっ!








『それよりも、保健室行かなくちゃ』







 少しドキドキと胸がなっている気がする。



『走ったからかなー?』












 この気持ちに私はまだ気づかない。