そして漫研の部室に戻る



ガラガラ



「あら。未来、遅かったじゃない」

「うっ、美香(ミカ)ちゃぁぁぁああぁあん」

「うおっと!?」



私は勢いに身を任せ

部長の美香ちゃんこと、有馬美香(アリマミカ)に抱きついた。

その時、先刻の資料が少しクシャッとなったが気にするまい



「どうしたの?未来?何かあった?」

「びがぢゃぁぁん。私、強制的に生徒会庶務に任命ざれだっだよぉ」

「はっ?何で、アンタみたいなのが?」

「何気に美香ちゃん酷いよぉ」

「ごめんっ」

「あのね、あのね、庶務を募集してもいつも生徒会に媚びを売るようなケベケベした人しか来ないんだって、だからねっ、うぐっ、心配なさそーな、私にしたんだって、ぐすん」

「あー・・・」



この沈黙がツライ

絶対美香ちゃん、確かに一理あるわ、とか思ってるだろ

うわぁぁぁん




「ぷっ、だっはははあはっははは!!まじ、うける!」

「何がうけるんだよ、このハゲ」

「ハゲって俺、はげてないっすよ。後、俺の名前は葉山一悟(ハヤマイチゴ)なんで」

「・・・一悟、アンタが悪い」

「・・・サーセン。でも、可笑しくって」

「だから、何がだよ、ハゲ」



くっそ、このチャラ男め

コイツは、割とカッコイイのに

腐ってる系のが好きな一年の葉山一悟だ

金髪で、横髪を赤いピンでばってんに止めている

そして首にはヘッドフォンだ。蛍光色の。ちなみに黄緑。

校則違反にも程がある



「いつまでもわらってないで、説明してげたら?」

「そうだぞ、ハゲ。何が可笑しい」

「そのハゲって定着しちゃうんスか?何気に悲しいっす」

「だまれ、さっさと話せ」

「わーったスよ。これは昨日のことなんスけど・・・」