考えていると、


後ろの方から、奏都の声がした


「だからってなんで僕なんですかっ」


「仕方ないじゃない」


椿の声も………聞こえた


「そんなの、いいんですか?」


「当たり前よ


 彼だっていやいやなんでしょ?


 政略結婚だなんて


 私、頑張ってみようと思ったけど


 相手が良好関係を望んでいないなら


 私は別に、そこまで欲を張らない」


「でも、いずれこの環境が続けば


 バレてしまいますよ。


 世界の一条グループの娘が、


 日本の北條グループの息子


 使われている。ということくらい。」