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【チュンチュン】

小鳥の可愛らしい声とともにあたしは目を覚ます。



あー。このまま目覚めなくてもいいのにって
思ってしまう自分がいる。



ーガチャ


部屋のドアがあき、誰かが入ってくる。



《おはよう、姫那。》

うん。とだけ返す。


どうしてこんなにも朝がだるいのだろう。



...そっか。
いつもなら、桜龍と会えることが楽しみだったからか。



もうどんなに手を伸ばしても...桜龍たちには届かない。