「絶対...戻ってくるから....」


あの日、泣いている私に彼はこう言った



「ほんとっ....に...?」



「うん...約束するから」



「分かった...絶対だよっ....」



「うん...だからそれまで待っててな....?」





懐かしい声が頭の中で響いた



「んー....」



カーテンの隙間からこぼれる太陽の光が眩しくて目を細める



重々しい身体をゆっくりと起こし窓を開けると綺麗な青空が広がっていた



しばらくぼーっとしていると下の部屋か
らお母さんの声が聞こえた




「結愛ー?早く起きないと遅刻するわよ!今日は入学式なのよ!」



「分かってるよー!」



面倒くさそうに答えると私は新品の制服に着替え始めた



そう今日は高校の入学式


新しい生活の幕開けだった