それから飲み物を飲みながらおしゃべりをした。

「お前ってさ、彼氏できたことあんの?」

オレンジジュースを吹き出しそうになった。
喉の変なところに入ってむせてしまい、片岡さんは背中をさすってくれた。

「片岡さん、直球すぎます!…ないですよ」

俯いてそう答えると、フッと笑う声が聞こえた。

どうせ、恋愛経験ひとつもありませんよ。

「じゃぁ、今回が初デートか」

「え!デートって思っていいんですか?!」

私はつい隣にいる片岡さんの腕を掴んでしまった。