「うるさいですよ。ていうか、片岡さんてナルシストですよね。」
私は、仕返しのつもりで悪態をついてみた。
さて、どう返してくるか？？
じっと片岡さんを見ていると、運転しながら、フッと意地悪そうに口の端をあげて笑った。
「だって、かっこいいだろ？普通に思うだろみんな。お前だって思ったくせに」
わぁお。
まさかここまで自分で自信満々に答えるなんて思ってもなかったわ。
確かに、かっこいいけどさ。
「まぁ、そうですねー」
私は適当に流した。
その会話から、何を話すでもなく、ただ片岡さんが車を走らせるだけ。
この沈黙、なんとなく気まずい。
