「ま、行くぞ」

そう言って、私の手を取って行く。

手、繋いでる!

片岡さんの手は大きくて、私の手はすっぽりと収まってしまった。

「手、ちっさ!てか、ぷにぷにしてて気持ちいいんだけど」

それ、失礼!

私は膨れっ面をした。
そんな私を見て、ケラケラ笑い始めた片岡さん。

人が笑っていると、こっちも笑いがこみ上げてくる。
私も、自然と笑っていた。