「じゃぁ、私がもらってあげるわ♪」

横から瀬奈がぱくりと可愛らしくかじった。

口の端についたパンのカスを細くて長いきれいな指でとる。


「え…。なんか大胆っすね、高橋さん」

ちょっと赤くなっている貝塚くん。
なんだ、この雰囲気は?

「私、邪魔?」

むぐむぐとご飯を食べながら聞くと、二人して
「「や、いて?!気まずいわ!」」
と言った。

はもったことに不快感を感じたのか、お互いに怪訝そうな目をした。

そんな二人に私は笑ってしまった。