「大丈夫か?」

片岡さんは私の身体を離して優しく問いかける。

「どこも触られてないか?殴られたとかないか?そしたら、俺アイツ半殺しに…」

「大丈夫です!なにもされてませんよ。半殺し、とか怖いからやめてください」

心配性なのかな?
すごく心配してくれる片岡さんが、なぜか可愛く見えた。

いつの間にか雨も上がり、空には綺麗に虹が出来ていた。

「わぁ!見てください、虹です!」

指を指して私は片岡さんに伝えた。