名刺に書かれていたのは、会社名と、名前と、電話番号。

「かたおか、ゆうすけ?」

いつの間にか閉店の時間になっていた。
レジ上げしながら、私は名刺とにらめっこ。

名前を呟いてから、瀬奈が食いついてきた。

「えっ!片岡 裕介って、あの?!」

どの?
瀬奈は知っているようだった。