本当に覚えてない私にはそうしてもらうしか無かった。


次からは他人でもせめて名字は覚えておこうと反省した。



「城崎蓮。総長」



黒髪の蓮。



「副総長の日向悠哉です」



青髪の悠哉。



「佐倉隼人!幹部だよーっ!」



オレンジ頭の隼人。



「南奏汰、幹部ね〜」



銀髪の奏汰。



「幹部。神埼陵」



赤髪の陵。



「どー?みーちゃん覚えたー?」



「みーちゃん!?」



覚える覚えないよりもそっちに気が向く。


そんなあだ名つけてもらえるほど可愛くない…。



「うん!ぴったりでしょー!!」



「そんなに可愛くない…」



ボソッと呟いたつもりが隼人の耳には届いたようで「いいのー!可愛いのー!」なんて全力で説得させられてしまった。


まぁいいか。悪い気しないし。


なんとか自分を納得させ隼人の終わらないマシンガントークを切り上げる。


と、思えば今度は蓮で、



「美希、挨拶行くぞ」



「はーい」と返事をし、休む間もなく下っ端の元へと行くことに。


私と隼人が言い合いしているうちに奏汰が呼びかけていたらしく私たちがついた頃には下っ端達が綺麗に整列していた。