【からかうのは止めてあげなさい。希龍の皆さん。美希を頼みますよ】



"姫になった"なんて言わなくても翼にはやっぱりお見通し。


その言葉が何よりの証拠だった。


今まで何も言わなかったくせにその言葉には「はいっ」と威勢よく返事をする。


私の話しには反応しなかったくせにーなんて思いながらも反対されなかったことにホッする。


反対されるわけないのにね。


舞蘭の皆はどんな時だって私の事を信じてついてきてくれた。


だからこそほんとは我慢してるんじゃないかとか不安になることもある。


なんて事を考えている中、



【え〜っ!?翼ずるい〜っ!】



【美希からの電話なら私がでたのに〜!!】



突如聞こえてきた問題児たちの声。



【美希〜っ!僕たちは無理に賛成したりなんかしてないからね〜っ!!】



【なんかあったらいつでも相談してよ〜!!】



【お前は1人じゃない】



翼だけじゃない。


お見通しなのは愁斗も凛も、そして陽も同じだった。


ほんとに思う。"大切"だって。