「私は…」
ここで1度大きく深呼吸をし心を落ち着かせる。
「私は舞蘭7代目総長です」
後悔しないように力強く言い放った。
訪れる静寂。
あまりに誰も話そうとしなくてだんだん不安になってくる。
その不安に押し潰されそうな時、ようやく言葉が聞こえてきた。
「まってまってー!?舞蘭ってあの世界No.1のー!?」
「舞蘭の総長ってことは…世界No.1のハッカーですか!?」
「舞蘭の総長って女だったのか~」
やっと喋り出す希龍にホッとするも一気に話されて何をどう返したらいいのか分からなくなる。
「えっと、ね。世界No.1だしハッカーだし女だよ」
これで間違ってない、はず。
未だに盛り上がっている3人を横目に未だに話し出さない2人に目を向ける。
「…」
驚きで声が出ないのか目を見開いたまま一向に動く気配のない赤髪と、
「すげーな…」
独り言をブツブツ呟く蓮。