言い返したら何されるか分かったもんじゃない…。
「大人しく着とくのが身のためですよ」
なんて言いながらクスクス笑う青髪は私の味方なのかそうじゃないのか。
言うならもっと早くに言って欲しかった。
そんな青髪を横目になにやら話し声が聞こえる方に目を向ける。
「蓮にも春がきたねぇ」
「わーっ、青春だー!!」
「この女を、か」
なんかよく分からない話題で盛り上がっている3人。
ほんと、分からない。
とりあえずパーカーを着なければならないという事だけ理解した私は仕方なく袖に手を通す。
ふわりと香る蓮の匂いが心地いいと感じるのには気付かないふりをした。