「元気なら、よかった」
余程安心したのか溜め息を零す陽。
「ほんと心配性だよね」
クスリと笑を浮かべながら問う私。
どうやら否定する気は無いらしく「そりゃな」と固定の言葉が返ってきた。
まぁいつもの事なんだけどね。
陽の後に口を開いたのは翼で、
「運動不足ですか。俺もしてみたいですニート生活」
「暇だよ?ニートって」
「やる事ならちゃんとありますよ?」
またニヤリと意地悪そうな笑みを浮かべながらパソコンを持ち上げる翼。
それを意味するのは"ハッキング"。
きっと世界No.1のハッカーである私を追い抜きたいのだろう。
まぁ、その称号を譲る気なんて毛頭ないけど。
なんて私が言う前に、
「いくら翼っちでも無理だって〜っ」
と、言葉をかける愁斗。
「今の言葉の意味理解出来るとは…大人になりましたね」
「それ僕のことバカにしてるよね〜っ!?見た目は子供でも頭脳は大人だも〜んっ」
「寝言は寝てからでお願いします」
こんな言い合いも日常茶飯事。
一見敬語で真面目そうな翼だけど実は面白い事が好きからかいに乗ったりイタズラなんてよくある事だ。
個性的でよろしい。以上。