「悠哉」
呼び出された割には何も無く少し先で未だに続いている3人のやり取りを眺めているとようやく黒髪が口を開いた。
「はい。あいつらはどうします?」
何の事か理解しているらしい青髪はうるさい3人組を指さしながら話す。
「いい。放置しとけ」
黒髪が下した決断はまさかの放置プレイでした。
私は正しい判断だと思うよ。黒髪さん。
「古城麗さん」
「あっ、えっと、はい」
いきなり話を振られるとは思ってなかったせいで言葉に詰まる。
「貴方は何者ですか?」
何者?何者って言われてもな…
「人間です。男子高校生やってます」
瞬間に場の空気が凍りつく。
目の前にいる青髪は真顔で何を考えているかさっぱり分からない。
でも決して間違った事は言っていない。
私は人間だし、今は男子高校生だ。女だけど。
ちょっぴりシリアスな空気の中それを見事にぶち壊したのは例の3人組の「ブハァ」と汚く吹き出した音からだった。
「かなっち、りょーくん聞いた!?人間だって!人間!!フハッ、やばいー!」
「ははっ、大したもんだね〜」
「悠哉の質問で真面目に人間はねーだろ!フハハハ」
…真実を述べた迄。
私からすればこんなことで笑える君たちの脳内構造を知りたい。