美希side



なんとか校内への侵入に成功した私はまたまたある問題に直面していた。


何を隠そうこの学校は無駄に広すぎる。


自分の家ほどではないにしても慣れてない場所であるここは道に迷うには充分すぎた。



かれこれ5分程度さまよい続けようやくある扉の前についた。


無駄に大きく豪華に飾り付けされてる扉。

金色の文字で理事長室と書かれたそれはもはや異世界へと続く扉のようだった。


異様過ぎるその雰囲気にただただ帰りたいという思いだけが大きくなる。


たかが扉を開けるだけになぜこんなにも緊張しなければならないのか。


こんな扉作る時点でまともな人じゃない事は確かだけど。


とはいえ何時までもここで立ち止まっているわけにはいかないため仕方なく2回ノックをしてみる。



「どうぞ」



聞こえてきたのは何処かで聞いたことのあるような無いようなでも威厳のある声。


どんな人なんだろう。


そう思いながら「失礼します」と中に入った。