この角を曲がれば学校。
というところまで来た頃。
俺達は足を止めていた。
理由は俺たちの身長と同じくらいの高さのがあるデカすぎる門の前にちっこい奴が立っていたからだ。
あの身長からして180ちょいくらいの門を飛び越えるのは絶対に不可能。
興味があるのは俺だけではないようで珍しいことに悠哉までもが様子を見守っていた。
「ねぇねぇあの人どーするのかな!?もしかして僕よりちっちゃいんじゃない!?」
「隼人よりちっこいのはなかなかいねぇよ〜?」
「この高校でお前よりちっこいのはレアだな」
どーするかより身長の話で盛り上がる問題児。
落ち着きねぇな。
「どうすると思いますか?」
このなかで唯一まともな悠哉が話し出す。
「あれ飛べる奴は普通では無いよな」
だが、その呟きとちっこいのが飛び越えるのはほぼ同時だった。