この元気っぷりを見るとどうやら目は覚めたらしい。
さっきまでの黒いオーラとは裏腹に今では周りに花が咲いてるようにまで見える。
「噂をしてりゃ問題児の登場じゃねぇの〜」
奏汰の発言に思わずそうだなと同意してしまいそうになる。
言ったらめんどいことになりそうだからいわねぇけど。
「おせーぞ隼人。おかげで俺らまで遅刻じゃねーか」
相変わらずニヤリと口角を上げたまま呟く陵。
どうやら何か企んでいるらしい。
「えっ!?遅刻!?うそー!やだー!翔ちゃんに怒られるーーー」
「3分で遅刻って言っただろ…」
予想してなかった反応に呆れ思わず言葉を零す。
「3分で遅刻なんて絶対聞いてない!!だいたい3分で準備なんて無理だよ!」
その言葉をスルーすることなく食いつく隼人。
ほんと厄介なやつだ。
「いいから早く行きますよ。隼人もやめてください。蓮が困ってます」
まさにどうしてやろうか考えていた時、タイミング良く助け舟を出してくれた悠哉。
頼りになるやつ。
8時20分。遅刻決定の中ようやく倉庫をでた俺たちだった。