蓮side
いつも通りガヤガヤとうるさい倉庫。
俺の目の前にはぐっすり寝ている隼人。
部屋の中まで聞こえてくるうるさい中起きないこいつ。ある意味尊敬する。
俺は城崎蓮。希龍の5代目総長。
なぜ、わざわざ俺が起こさなきゃ行けないのか。
理由は一つ。こいつの寝起きが余りにも悪すぎるからだ。
時刻は8時10分。
あと5分で行かなきゃ遅刻だ。
「おい隼人。起きろ」
気分が乗らないまま呼びかけるがもちろん反応はなし。
とはいえ時間はかけられない。
あんまりやりたくはないが仕方なく手を掴み強制的に起き上がらせた。
「…んだよ」
佐倉隼人(さくらはやと)
希龍の幹部。いつもは可愛いキャラしてるくせに寝起きだけは完全にただの野郎だ。
…ほんと見た目にあってねぇ。
「あと3分で遅刻だ」
いつまでも機嫌の悪い隼人にそれだけを言い残して部屋を出た。