黒猫は殺気だけで男たちを倒してしまった
どんだけ強いんだよ…
俺だって気を保つのが大変なほどの殺気だった。
「大丈夫か?」
黒猫が俺の体を起こしてくれる。
類「あぁ、ありがとう」
「あんなザコ、簡単だ。」
俺は思い切って、魁皇とのことを聞いてみることにした。
類「黒猫は…魁皇に力を貸したの?」
「たしかに力は貸した。でも、魁皇はほとんど自分たちの力で月光に勝ったんだ」
魁皇を悪く思わないでくれ
黒猫はそうつけ加えた。
類「そっか…。俺も強くなりたい。」
「お前には仲間がいるだろ?仲間と助けてあって上に行けばいいさ」
黒猫はそう言うと、闇の中に消えた。
類side END
午前中の授業が終わり、今は昼休み。
嵐「今日、白狐(びゃっこ)に桜月(おうづき)が攻めてくるらしい…」
ハッキングを終えた嵐が言った。
白狐は飛龍の傘下の族らしくて、全国No.6
桜月は全国No.7だ。
陸「そうか。やばくなったら俺らだけで助けに行くぞ。」
飛龍「おう。」
今は5限目。
私達は屋上で溜まっていた。
ブルルルルと聞こえるたくさんのバイクの音。
やがてそれは大きくなり、学校内に入ってきた。
「飛龍!出てこい!」
嵐「まさか…!?」
陸「狙いは俺らだったのか!」
学校内に入ってきた族は桜月。
どうやら飛龍を狙ってきたらしい。
さっきまでのはウソだったんだ…
陸「行くぞ!莉奈と椎花はここにいろ!」
みんなはグラウンドに向かって走って行った。
椎「莉奈ちゃん、私も行ってくる。」
莉「え!?椎花!?」
私は莉奈ちゃんを残してグラウンドに走った。
桜月は武器も使う汚い族。
しかも100人ぐらいいる。
飛龍はそれにくらべて50人しかいない。
学校で黒猫になるのは、ちょっと気が引けるけど仕方ない。
私はカバンから黒いパーカーを着てフードを深くかぶると、グラウンドの様子を伺った。
飛龍は類と陸しか立ってない。
桜月は幹部以上が残っているようだ。
ヤバイ…
私は飛龍と桜月のところへ近づいた。
「これで俺らが全国No.1だ!」
椎「やめな。」
陸を殴ろうとした桜月総長の腕を掴んだ。
横から桜月副総長が殴りかかってくる。
私は総長を蹴飛ばしてから副総長の腹に一発拳を入れた。
その衝撃でフードがとれてしまった。