「んー?行きたいとこって..んぎゃっっ!!!!」

「ったくあぶねーなぁー」

転びそうになったあたしの肩を抱きかかえるハルキ

こーゆーとこ大人っぽくて

無自覚で他の女の子にもこんなことっ..?!?!

..は無いか

「ありがと」

「もっと、きゃっ!とかじゃねーの普通」

そう言って悪戯っぽく微笑むハルキ

「んなっ!」

正直、照れが隠しきれない

あたしを置いてひとりで大人にならないでよ..

「んで、どこ行きたいの?」

「ん、朝通った桜のとこ」

ソメイヨシノの木があるところ..

「わかった..いこっか!」

今朝のハルキの寂しそうな笑顔が頭をよぎった

あんな寂しそうな笑顔..あの木のこと嫌いになったのかと思ってた..