「・・・頭おかしくなっちゃったんだ・・・・・・」


さぁーっと、青ざめた顔で言うタマ。


いや、人の話を聞きなさいよあなた。

『大丈夫』って言ったでしょうが。




「リン、なんで頭おかしくなっちゃったんだろ・・・。

琥珀、なんでかわかるー?」



頭おかしくなってないってば。


そう、言おうと口を開いた時―――





額に、大きな手が触れた。


そっと、優しく――。




ほんのり温かいその手が・・・

琥珀様の手だと気付くのに、時間はかからなかった。



だって、だって。


琥珀様の顔が、近いっ・・・・・・。



「・・・・・・っ・・・」


顔が熱い。

駄目だ、なんか、心臓もうるさい。




「少し熱い、か?

顔はいつもより赤いな。」


琥珀様はいたって平然と、いつも通りの絶対零度の声で言った。