「・・・・・・ん・・・、顔は熱いな・・・。」


お前が熱くしてるんだよこの野郎ー!!!


ぺたぺた顔を触るなぁ!!!




酔っているのであろう、とろんとした琥珀のような瞳が。

あたしを、見ているだけで、もう。


心臓がドキドキいって、どうしようもない。




「あ、あの・・・本当、あたし、まだ、せっかく作ってくださった夕食食べ終えてなくて・・・・・・

そ、それに・・・お風呂にも入ってなくて・・・・・・汚い・・・」


「別に夕食など、残しても良い。タマが食べる。

それに・・・昨夜も風呂など入ってなかっただろう。」



た、確かにそうなんだけど・・・

でも・・・でも!!!



「あの・・・鬼様・・・」


「琥珀と呼べ。」


「・・・・・・へ?」



思わず顔を上げれば、思っていたよりも鬼様の顔が近くて。

慌てて俯いた。



「俺の名は琥珀だ。だから、琥珀と呼べ。」


「琥珀・・・様・・・・・・。」


ぽつりと呟く。

すると、ぐいっと更に体が鬼様と密着する。