彼女が何を見たくて僕とつきあうか、だ。

「恋人って何をしたらいい?」

 彼女は目を輝かせ、僕の顔を覗き込んできた。

「今から約一年、一緒にごはんを食べて、登下校をするだけ。土日も拘束しない。これでどう? 実質十二月までになるとは思うけど」

 結局、彼女というのは肩書きだけで、友達と何も変わらないのだろう。

 昼飯と、言い訳のためと割り切れば悪い条件ではなかった。

「いいよ」

 彼女の言葉に同意した。